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高知県一の難関峰・源氏ヶ森下見で玉砕

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[消滅していた政谷コース]

高知県一の難関峰と言えば、’00年から山名が知られるようになった(森林管理署が別府峡案内図に山名を載せたため)源氏ヶ森(1529.1m)だろう。各取付き点(登山口)と山頂との高度差は800m弱から1000m弱に及び、且つ急登続きで熾烈な藪漕ぎを強いられる。どのルートでも登頂には5時間以上要するのではないだろうか。登頂者間では「二度と登りたくない山」と言われる。逆に登頂できれば、高知県に於いては「キング・オブ・ピークハンター」となる。



当然道はないが、地図を見ると以下の5種の登山ルートが考えられる。

1]点の記コースである野地ルート

2]山上集落・中尾からの中尾ルート

3]西側の林道から口西山に登り、縦走する口西山縦走ルート

4]政谷沿いから国有林境界を辿る政谷ルート

5]月谷上流をトラバースして大平山で[4]のルートに合流する月谷山ルート取付きの土砂崩れ跡側崖



この中で、最も急登が少ないと思われるのが[4]なので、先日アタックしてみると、既に登山口が消滅していた。道路の拡張か何かで斜面が削られている模様で、ほぼ垂直な山肌になっている。

次に政谷を遡行できないかと辿ってみると、すぐ険しく深い峡谷となった。そこで右岸の土砂崩れ跡側の崖をよじ登り、谷の上方を少し遡った後、地形が比較的明瞭な部分を選んで登り、1462mピークから北東に伸びる尾根に乗った。



しかしこの尾根はほどなく岩場に突き当たったので、南側の尾根っぽくなった斜面に移り、急登を喘ぐと横道に出足下は切れ落ちている て、しばらく北方に歩いてやっと国有林と民有林との境界尾根との交差地点に到った。



再度1462mピークから北東に伸びる尾根を乗り越したまでは良かったのだが、境界が尾根から斜面に移ると、頻発する土砂崩れで境界目出し標が亡失している箇所が目立ち始め、植林帯に達した地点で完全に標柱が姿を消した。尾根ならともかく、斜面は目出し標がなければどこが境界なのか分からな政谷に流れ込む幾条もの滝 い。当然境界道も廃道状態。



もうこのルートは諦め、引き返すことにしたが、往路の横道と境界尾根との合流地点から更に境界尾根を下り、登山口が消滅していた政谷ルートの前半部を探すことにした。そのルートが残っていれば下山時間を短縮できる。



しばらく下ると別の横道に出た。恐らくこれが政谷コース(造林作業歩道)だろう。しかし政谷を渡渉し、次の支流の滝に近いような沢に達した地点で、渡渉部の路盤が崩落して崖になっていた。これではロッククライミング装備がないと渡痩せ尾根の灌木帯 れない。疲労はピークに達していたが、引き返すことを余儀なくされた。



そんなことで足がもつれて転倒したり、また複雑捻挫しそうになったりもした。特に政谷上方を歩く箇所では、踏み跡がないに等しい斜面ということもあり、緊張の連続だった。スタンス(足場)は片足分あるかないか位の狭さである。



次に登り易そうなのは[5]のルートなのだが、距離が長く、また、いくつもの沢を渡渉しなければならない。果たして、崖から転落する危険を顧みず、登る意義があるのだろうか、この山は。

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