<徳島から香川の滝や「竜とそばかすの姫」の山等>
猛暑が続く昨今は、滝や鍾乳洞、高山へと避暑に出かけたいもの。そこで四国各所のそれらのスポットを紹介したい。尚、皆、一般観光客向けのものばかり。
(1)三好市からまんのう町の滝へ
過去、徳島県三好市の滝は廃墟寺院の滝等を紹介したが、今回は龍頭の滝と金剛の滝を探訪後、西方の山へ移動し、展望台から吉野川沿いの風景を楽しんだ後、香川県まんのう町へ入り、小橋滝からまんのう町随一の名瀑、竜王滝を巡る。
龍頭の滝と金剛の滝は自治体が整備しているものの、県道12号沿いの道路標識には、滝名ではなく、「紅葉温泉」が記されていたと思う。紅葉温泉、ふれあい広場を過ぎると滝谷川を左に渡り、突き当りを北に進むが、道路終点までは行かず、廃墟のようなトイレの手前にある右手の広場に駐車する。

道路終点奥に懸かるのが、滝壺に注連縄が架けられている落差20mの龍頭の滝。更にその右手の支流にも無名の滝が懸かっている。どちらも滝壺まで下りて行けるが、水深は浅い。但し、注連縄が張られているため、絶対滝壺には入らないように。
規模が大きい金剛の滝へは、道路終点から続く探勝路を上がる。
通行禁止(実際は通れる)の右手の橋をやり過ごすと、すぐ落差40mの名瀑、金剛の滝が現れる。一見すると落差は龍頭の滝とあまり変わらないように思えるのだが、上段の滝は角度の関係で見えないのだろう。こちらも滝壺は浅く狭い。→公式サイト
車に戻り、県道を西進すると、県道108号入口や、その手前の市道入口に「健康とふれあいの森」の道路標識が出ている。この公園は三好市三野町芝生北部の丘にあり、展望台や遊具、キャンプサイト、バンガロー等がある。
道路沿いの展望台で吉野川方面の景色を楽しんだ後、道標を頼りに香川県境の滝の奥越まで上り、再び現れる県道108号を北西に下る。そして四足口バス停のY字路を右後方に折り返す。分岐には小橋滝の道標がある。
集落を抜けると道が狭くなり、対向車が来ないよう、願いつつ走ると、最後の分岐に手製の小橋滝の道標が現れ、ここを右折して小さな橋を渡る。後はこの更に狭い道路を終点まで行けばいいのだが、ミニバンのような大きな車は終点(駐車場)手前の橋が渡り辛いかも知れない。
小橋滝は駐車場から数分。自治体のサイト等では、この滝は町随一の滝の旨、謳っているが、それは誤りで落差は15mしかない。ただ、滝を見る展望台へ上がって望見すると、滝の天辺から奥も滝状の流れになっているため、自治体ではこれも滝の一部と見做しているのかも知れない。→公式サイト
そこからは「行き止まり」の道標の道を上がる。ここからの道は、踏み跡になったり、複数の梯子の上り下りがあるため、観光客よりもハイカー向き。
15分少々位で竜王滝の滝壺に到達する。落差は20mほどで、この滝こそがまんのう町随一の滝と言える。滝壺は金剛の滝より遥に広く、水深もそこまで浅くはない。
ここから左手のザレ場を上がり、岩盤に達すると、それに沿って上がる。すると滝の天辺上部に出る。その上流は龍頭の滝のように、沢が二手に分かれており、それぞれに落差数m以下の滝が懸かっている。
(2)龍河洞冒険コース
龍河洞は日本屈指の鍾乳洞で、高知県屈指の名所でもあるが、通常の観光コースとは別に、別料金で巡る二つのコースがある。一つは冒険コースで、もう一つは西本洞コース。後者は最近開かれたコースだが、膝位まで水に浸かる箇所があるため、前者をお勧めしたい。
冒険コースは観光コースの「前の千本」の奥から「神の壺」付近までをショートカットするコースで、内部が狭いため、一眼レフカメラを持ち込むことはできない。ガイドの指示で随所にあるロープを掴まって登ったり、岩の隙間を腹這いですり抜けたりする。巨漢の者は無理かも知れない。
観光コースにはない、二段になった岩橋や洞門があるほか、トリケラトプスのような岩では、その口部分に身体を入れて写真を撮ることもできる。
入洞のためのヘルメット、ヘッドランプは無料レンタルされるが、つなぎ服、長靴は1,000円で有料レンタルされる。それ故、当方は全部自前で用意した。
入洞料は観光コースの1,200円プラス1,700円要るから、レンタル料を加えれば3,900円となる。当方が入洞した頃よりも高くなっているように思う。→公式サイト
(3)「竜とそばかすの姫」登場の自念子の頭
UFOラインこと、高知県のいの町道瓶ヶ森線は前も述べたように、西日本一、標高が高い所を通る道路。最高所は標高1700mに及ぶ。因みにこの事実は何年か前までは、自治体や観光協会のサイトやパンフレットでは記述されてなかった。
当方がいの町の観光部署や観光協会関係者が出席したある会合でこの事実を公表し、西日本屈指の山岳観光地としてアピールできる旨、伝えた後、自治体も観光資源として再評価することになったようである。
雲上ドライブができるUFOラインは避暑地としても最適だが、以前も説明したように、ライン沿いの高山の中には、5~20分台で登頂できる山が何座かある。その一つ、自念子の頭(1701.5m)は、高知県観光コンベンション協会の「竜とそばかすの姫」聖地マップサイトの掲載写真から、映画に登場していることが分かった(去年7月)。
竜の城の手前下方に描かれていた、デフォルメされた山と道路が自念子の頭とUFOラインだったのである。
先月は土佐市で「竜とそばかすの姫」公開一周年記念イベントも開催され、来月は金曜ロードショーでも放送されるため、映画のファンや、そうでない方も登ってみては如何だろうか。
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