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何だコレ!?ミステリーの謎階段と沸騰ワード10のトンボロが四国にも

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[謎の階段(海陽町)と砂洲で繋がった複数の島(三豊市)]

去年1128日に放送された『世界の何だコレ!?ミステリー』の「街で見つけた何だコレ!?」コーナーでは千葉県佐倉市の「謎の階段」、1123日放送の『沸騰ワード10』の沸騰島コーナーでは、鹿児島県上甑島の砂洲で他の島と繋がったトンボロ地形が紹介されたが、この二つのモノに酷似したモノが四国にもある。

 

佐倉市の公園にある「謎の階段」は、何もない広場にポツンと階段だけある、というもの。これは戦時中、陸軍佐倉連隊が飛び降り訓練をしていたものであることが番組で紹介されたが、徳島県海陽町の風光明媚な水床湾沿いにも同じく、ポツンと階段だけある。

 

これは公的機関が発行している阿南地方の観光冊子(ネットにも公開)にも載っている。手摺柵付のコンクリート階段で、形状的には吊橋の橋台部に上がる階段のように見える。

 

しかしここには昔から橋など存在しないし、第一、階段は湾の方を向いておらず、湾と並行して建てられている。

現在、階段はヤブに覆われ気味で、天辺に登っても何も見えない。

 

これは自治体や地域住民に尋ねるまでもないが、場所柄、この階段は展望台であることに間違いはない。ここは入江になっているから、入江越しに水床湾を眺めるものだったのだろう。しかし周囲の木々が育って展望台の機能が失われたため、そのまま放置されているのだろう。

 

周辺には駐車場もないことから、天辺が階段と同じ幅の狭い展望台にしたのだろう。名付けるならば水床展望台、或いは古目展望台か。場所は県道309号の水床バス停の北側。

 

次は「沸騰ワード10」の甑島列島・上甑島のトンボロだが、島の北東部にトンボロがある。その北、遠見山(250m)を擁す地域は古代以前、離島だった。それが長い年月をかけ、海底の砂が波によって積み上げられ、砂洲となり、陸繋化した。

 

この島のトンボロは南北1.5km、幅は広い所で1kmほどある。しかし上甑島一番の景勝地は「甑橋立」と呼んでもいい位の細長い、海と潟湖に挟まれた「長目の浜」。幅50m、長さは4kmにも及ぶ。

 

この内、上甑島のトンボロに酷似した地形が香川県三豊市の粟島にある。島の形からスクリュー島とも呼ばれており、二つのトンボロによって三つの島が陸繋化している。つまり、三枚羽根のスクリューなのである。

 

この島は荘内浦島太郎伝説シリーズ記事で触れたと思うが、上甑島のトンボロに酷似した地形は島の最高峰・城山(じょうのやま・222.1m)から見下ろすことができる。道は整備されており、観光客も皆、登っている。

 

周囲16kmの粟島は近年、瀬戸内芸術祭や「漂流郵便局」の影響で観光客が増加しているが、藤井フミヤも「鶴瓶の家族に乾杯」のロケの他、プライベートでも何度か来訪しており、お気に入りの模様。フミヤが寝そべったというベンチ「フミヤベンチ」も観光名所の一つになっている。

 

城山のあるエリアの北部と東部がトンボロになっており、前者(スクリューの羽根の一つ)にはミニ霊場が整備された阿島山(182m)を中心する山体、後者は柴谷山(しきややま・145m)を中心とした集落がある。城山から望見できるトンボロは後者。

尚、阿島山登山口付近には詫間海軍航空隊の射撃訓練場跡があり、柴谷山エリアのトンボロには兵舎があったという。

 

柴谷山エリアのトンボロは三豊市本土の山(添付写真は高尾木山から)等から遠望すると、「粟島橋立」の如く、細長く見える。島のハイキングガイド記事は→スクリュー島の二山と廃道霊場。高尾木山登山コース記事は→海軍陣地の山はミツバツツジ銀座

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