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Channel: 次世代に遺したい自然や史跡
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バースデーケーキ風古墳と大麻山回遊(野田院古墳から)

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<キャンプ場に国定史跡の前方後円墳>

近年、NHKでは恵俊彰司会の城のスペシャル番組を放送しているが、その番組とほぼ同じスタイル (司会者やタイトル、番組構成等)で年1回、古墳のスペシャル番組「あなたも絶対行きたくなる!ミステリアス古墳スペシャル」も放送している。

 

今年は5月4日に放送されたが、その中で香川県善通寺市にある野田院古墳(のたのいんこふん)が【石造りの巨大バースデーケーキ】というタイトルで紹介された。

この古墳は3世紀後期に築造されたもので、標高405mという高所にある全長44.5mの前方後円墳なのだが、直径21m、高さ2.5mの後円部のみ石造りで、その外観が段になったバースデーケーキのようであり、積雪時には美味しそうな姿になる、というのである。

 

平成12~14年にかけて復元工事が行われ、且つ、キャンプ場に隣接していることから、香川県内では比較的知られており、先日出かけた際も、キャンプ場と共用の駐車場はほぼ満車だった。

アプローチに車を利用する場合、北麓の樽池の北西角に道標と案内板が設置されているのだが、高松自動車道・善通寺ICからアクセスする場合、これを見逃す可能性があるので、池が現れたら小さな道標に気を付けられたい。

 

香川県は最近、連日コロナの新規感染者が50人を超えており、高速のSAでも人がまばらだったが、野田院古墳ではそれが嘘のようで、老若男女が訪れていた。

 

古墳周囲には柵が設けられているものの、側に展望台が設置されており、古墳の全景を見下ろせると共に、丸亀平野も望見することができる。但し、先日の日曜は黄砂のせいで遠景が霞んでいた。

ここからは同じく山上に展望台が設置されている大麻山(616.3m)にかけて、ハイキングコースが延びているが、ここよりやや上にも複数の登山口があるので、車で移動した。

現在整備されている登山口は工兵道コースと、三豊市との境界付近から展望台へ直接登る最短コース。前者なら滝も探訪できる回遊コースを選べるから推奨する。

工兵道を少し進むと道は緩やかな下りになる。兎に角風が心地良いが、瀬戸内海から吹き込んでくるかのよう。

山上への急登道分岐を1回か2回見送ると、左手足元に龍の姿に似た枯れ木の枝が落ちていた。写真では分かり辛いかも知れないが、実際に見ると納得するはず。因みに蛇にそっくりな木の枝は瀬戸大橋が通る与島PAにあり、そちらの方は「ナニコレ珍百景」で紹介された。

 

登山口(上の図)から30数分で板状節理の屏風岩に懸かる葵の滝(落差15m)に到る。今年のGWは降雨が何日かあったにも拘わらず、水量はしたたる程で、滝壺も水溜まり程度。それでもこの付近は一段と涼しい。

ここからほどなくして、金毘羅奥社と大麻山との分岐に達するが、この付近は展望良好。

大麻山への道の終わりが近づくと、道の両側から木々が頭上を覆い、「トトロのトンネル」と化している。

道の終わりにあるのは、尾根に広がる龍王池。こちらも干上がっている。池は大小二つあるように見受けられ、小さい方に龍王社が祀られている。

ここからは普通、大麻山山頂方向の道標に従うのだが、それとは逆の道に進み、尾根道に出た。尾根道は、今は一般車両の通行が禁止されている電波塔の管理車道に並行し、山頂まで続いているのだが、周辺は広々とした草原で気持ちがいい。草原には黄色い花を咲かせるたんぽぽのの群生がある。

管理車道沿いには桜並木があり、その中の八重桜が4月下旬から5月上旬に開花するとのことだったが、今年は春に暖かい日が続いたせいで、既に開花期は過ぎていた。

三角点の地自体は展望がないものの、そこから下り、トイレを過ぎて現れる展望台付近はパノラマが広がっている。一昔前までは稜線に有料駐車場があった位故、かつては香川有数の観光地だったのであろう。

 

帰路は反対側の道を下りるとすぐ車道に出られるが、途中の分岐では左の階段に下ること。真っ直ぐ行ってしまうと崩落箇所に出て、道がなくなり、藪化してしまう。

土佐十景・大国山、尾道のエンジェルロード、同県のミニ宮島群、徳島県の四つ目の裏見の滝、龍馬の岡山県や大分県の滞在所跡等、投稿したい記事は五万とあるのだが、予定は未定。

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